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「真面目に憲法改正をとらえていると思えない」自民党憲法改正案について、小沢代表

小沢一郎代表・山本太郎代表(2015年3月10日)

3月10日午後、小沢一郎代表と山本太郎代表が定例記者会見を行いました。会見概要は以下の通りです。

【 質疑要旨 】


東日本大震災から4年の受け止めについて

Q.

東日本大震災から4年になるが、その間の復興の進み具合を見ながらの受けとめについて。

小沢一郎 代表

A.

 まだ震災の復興もままならないような形になっているわけですけれども、そういう状況の中で特別措置がもうすぐ終わろうとしているということで、被災者の皆さん、被災者の地域をはじめ、私共もこの点について今後のことも心配しております。
 特にあの時に民主党政権でしたけれども、民主党が掲げた地域への権限や財源の移譲という根本的な行政・統治機構の改革を、まず、特別な被災地だけにでも、もっと自主的な復興の施策を進められるような措置を講じる絶好のチャンスだと思っていたのです。けれども私は皆様ご承知のような状況もあって結果的に思うに任せず、旧来の霞が関のそれぞれの官庁別の補助を増やしての事業ということになってしまいました。もっともっと地域に具体的な復興の作業を権限もお金も与えて、もう少し自主的に行わせれば、住民のニーズに合った形での復興がもっともっと早くできたのではないかと思っています。民主党政権だっただけに、その点は本当に残念でなりません。
 現実的には、表向き出ている金でも9兆円、10兆円が使われずにいます。多分そうではない色々な特別会計、その他の役所の懐の中にも、かなり使われずにお金が滞留している状況があるのではないかと思います。当面、特例をできる限り残してもらいながらやるしか方法はないけれども、自分としては、そのことも含めて早く政権交代をして、根本的な大改革を実現したい。それによって国民、地域住民のレヴェル・アップをしていくということを何とかやり遂げたいという思いをいまだ抱いております。


脱原発を推進する欧州と日本との原発政策の相違について

Q.

来日中のメルケル独首相は 「福島の原発事故を見て自国の脱原発を決めた」と言い、2011年にはイタリアも福島原発事故を教訓に国民投票の結果、法律で禁止した。この日欧の差をどのように受け止めるか。

山本太郎 代表

A.

 本当に恥ずかしい限りです。東電原発事故を見て原子力は無理だと判断をしたヨーロッパ。そのヨーロッパから来たメルケルさんの横で「再稼働をしたい」ということを恥ずかしげもなく言うことに対して、見ているこっちが恥ずかしくなります。
 ある意味、今行なわれている政治は、この国の未来を諦めたと言われてもしようがない状態ではないかと思います。「行けるところまで行こうぜ。」 それはそうですよね。 原発から利益を得られるのは電力会社だけではなく、皆さんもご存知のとおり、電機メーカーの三菱、東芝、日立他、お金を出している銀行の三菱東京UFJ、みずほ他、建設会社の鹿島、大林他。税金と電気料金から腹を痛めずにうまみを吸い上げているわけですから、ここの既得権益に手を出すなと。国内で再稼働しないと海外にも売れないではないかというような、これ金儲けのためですよね。
 エネルギーのためでないことはもうはっきりしているのです。だって安全対策に2兆4千億円もかけるってどういうこと何だって。電力会社の経営を圧迫しているのは、原子力の再稼働のための安全対策の話なのではないかというふうにも思えます。
 核のゴミ、廃棄物を再処理するのだというような幻想。もうこれ破綻しています。だけどもこれを続けないと、資産を計上している分、それをゴミですと認めることができない。
一体、誰のためにこんなことが行なわれるのかということです。先ほどの企業献金の話に戻るかも知れないけれども、やはり企業だったり個人だったりひもづいていくことによって、誰のための政治が行なわれるかってことは、常にコントロールされている状況が今の国の形だと思うのです。
 だからこのことに対して一番怒らなければいけないのはこの国に生きている人々だと思うのです。この政治を野放しにしているのがこの国に生きている人々であり、有権者であるわけですから。だけど残念ながら情報が多く伝わってない分、怒れない。怒るには理由が必要ですから。だからその誤解の中にいて分かる情報とか、色々な情報、メディアはなかなかスポンサーに支えられている部分があって、踏み込めないこともあるでしょうから、そういった部分にやはり外に出て沢山の人たちに伝えていきながら、本当に一夜で変わることはなかなかあり得ないんでしょうけれども、事故から4年も経ってしまったという焦りもあるのですけれども、沢山の人たちに広げていって、小沢代表が言われた政権交代ということに繋げていかないと、何一つ変えられない現状があるのです。

小沢一郎 代表

A.

 私も3年前にドイツに行きました。その時にも政界、国会ですね、それから経団連、産業界、テクニカルな技術者の方々等にも会いました。 皆一様に、今、太郎さんが言ったようにそれまでキリスト教民主同盟も原発を推進していたけれど、チェルノブイリ事故でどうするという議論が国内で始まり、そして福島事故でやっぱり止めようということになったと。
 その時に日本で正式に脱原発を唱えているのは、我々の党だけですと言ったら、大変に驚いていました。ドイツでもやはり、政治家や産業界、いわゆる日本で言う原子力マフィアの力が非常に強いそうです。強いけれども、原子力をきちんと客観的に合理的に皆で考えるというドイツ人の国民性があるのです。
 そういう意味から言えば、日本の場合、政・官・業プラス学界、マスコミと引っ付いて、原子力マフィアの一翼を担っておりますから、この力が非常に大きいということです。だから日本は、自立社会として、民主主義社会として後進的な国だと私は思います。
 自分自身で一人ひとりがきちんと判断できない。何となく皆がそういうふうな組織について行ってしまう、従ってしまう、口を閉ざしてしまうという習性があるのです。これは原発の問題でも、その他の今の政府が主導する色々な政治的な権益につきましても、何の理念なく何の論理的背景もなしに行け行けどんどんになっていて、誰も正面切って文句言えないというのと全く同じ体質になっていると思います。これは何とかして、ここできちんと日本人自身が考えて、意思表示をきちんとしないといけないと私は機会がある度にそう言っております。


憲法改正について

Q.

御党の憲法改正に対する見解と、9条を後回しにして環境権や緊急事態条項を先に発議するという自民党の憲法改正の考え方について。

小沢一郎 代表

A.

 憲法というのは、国民の生活を守るための最高の法規、約束、ルールでありますから、時代が移り変わり、状況が変われば、それにそぐわないところは変えていくということについては誰も異論がないだろうと思います。
 ただ政府与党、自民党の改憲案というのは、まさに9条の問題であったり、あるいは公共の秩序の問題であったり、あるいは基本的人権を抑制する項目は入れなくても、守る項目は廃止すると言ってみたり、中身がとてもではないけれども真面目に憲法改正を捉えているとは思っておりません。
 従いまして政府与党、自民党の言う憲法改正論議は賛成に与することはできない。今、あなたの言ったように「9条は後回しにして」なんて、一番やりたいところを何で後回しにして隠すの。やりたいなら、堂々と言えば良いではないですか。そういう姑息な卑劣なやり方をマスコミの諸君ももう少し攻撃しないとダメだと私は思います。

山本太郎 代表

A.

 小沢代表が言われたとおりだと思いますが、自民党の憲法改正草案に目を通してみれば分かると思います。一体どういうことをしたいのかというのは、権力を縛るはずの憲法がその国に生きる人を縛るような内容にされてしまう可能性が高い。余りにもあり得ない話。「これ憲法なのですけど、分かっているのですか」という話です。
 一番変えたいものを最後に持ってくる。環境権だったり、非常事態だったりと入口を入り易いようにして中に入ってしまえば、後は雪崩式に色々変えていきたいということが見え透いたものだと思います。ここに関して自分たちが乗るってことはあり得ない。もちろん時代の流れによって変えなければいけない部分はあるのだろうと小沢代表が言われていましたけれども、今これをいじる必要があるのか。現行の憲法を守れていないような政治がそれを変える資格はないと思うのです。
 基本的人権なんか守られていないし、この国には生きる権利さえも保障されていないのではないかというような政治が次々に表立ってきたのは、この3.11以降、私が強く感じたところです。現行憲法も守るような意思の存在しない人たちが変えようとしている憲法はどんな形になるのだろうというのは想像難しくないと思います。だからここには関与できないという話です。


政治資金の規制のあり方について

Q.

政治資金規正法はどのように運営され、もしくは改正されるべきと考えるか。

山本太郎 代表

A.

 どうしてそのような個人献金、団体献金みたいなものが存在するのか。それは政治にお金がかかるからだよという話しだと思います。どうして政治に参加するのにお金がかかるのですかというのは供託金の問題、その他の問題。
 それはやっぱり新規参入を阻むと言いますか、要は「俺たちのシマを荒らすなよ」という話しだと思います。「何? お前、政治にかかわりたいわけ? だったらお前、入場料だけで、これだけ払えますか?」というようなハードルの在り方をしているのが今の政治で、お金がかかるからこそ、そのように税金からも公金が貰えるとか、企業献金とかも存在しないと成立しないのだということが許されてしまっています。
 どうすれば良いのだという話しだが、根本の部分、一番諸悪の根源は何だということになると、私はやっぱりその供託金であったりとか選挙にかかるお金であったりとか、政治にお金がかかるというシステムが一番の諸悪の根源なのかなというふうに思います。
 例えば、今問題になっているようなことを少しずつマイナー・チェンジしていっても根本的な解決にはならないだろうなと。だから交付金を貰わず、企業からも個人からも献金を貰わずしても政治には参加できますというような形が担保されない限りはこの問題は解決できないと思います。

小沢一郎 代表

A.

 あなたの質問の中にあった透明性の確保ということが一番大事だと思います。 要するに日本社会すべてに言えることだけど、みんなクローズドの社会なのです。役所で何を行っているかなんて全然分からないし、普通の会社だって会社のトップ・クラスの人が何しているか一般社員は分からない。要するにクローズドな社会、そしてその一番色々と現実の事案として出てくるのが政治の金の話しなのです。だから私は収支、収入も支出も全部オープンにするというのが一番この問題の解決に良いこと、有効なことだと思います。
 法律の規制を強化するというのは、役人の干渉を増やすだけなのです。日本人というのは、すぐ役所を作ったり、組織を作ったりすることばっかり言うけれど、それは役所の権限と個人の基本的人権に干渉する根拠になるだけで私はよろしくないと考えます。
 国民の生活を守るためのセイフティ ・ ネット、そういう類いの規制はきちんと維持していかなくてはならないけれども、それ以外の一々の言動に国が、現実的には役人が干渉するような規制は作るべきでないというふうに私は思っています。政治資金規正法も、極端に言えば、全部収支をオープンにするということでもう解決するのではないかと思います。

Q.

政治資金の透明性を確保するためにどういう策が必要と考えるか。民主党が企業団体献金とパーティー券の全面廃止法案を準備し、野党との連携を図るとしていることについて。

小沢一郎 代表

A.

 現状、透明性ありますか?それはないだろう。ないから皆さんワアワア言っているのだろう。収支報告書をどうするかではないのです。収支をもう1円から全部公開するべきです。

Q.

領収書も含めてですか。

小沢一郎 代表

A.

 もちろん。領収書がなければ公開になりません。簡単なことです。収支公開すれば良いということです。どこから入って、どういうふうに使ったかということは、主権者たる国民の目にはっきりとその情報は提供され、しかも簡単にそれを見られると。今、インターネットがもの凄く普及しているのだから、それをきちんとすれば、誰でもいつでも見られるということになります。それで余計な規制はしないほうが良いと思います。
 2番目の企業献金がどうとか、何がどうという話しは、現状を根本的に変えるという話しには、なかなか結び付かないと思います。だから反対だって言うのではないですけれども、ここは思い切って全部オープンにすると。日本社会の中で政界が真っ先にオープンな社会を作ると良いのではないですか。その方が私は一番良いと思います。

 

統一地方選への対応について

Q.

統一地方選に向けて生活は、公認が、推薦5人の候補者を決定しています。今後、統一地方選に向けどのような形で臨まれるのか。

小沢一郎 代表

A.

 地方議員、地方で戦ってくれる人たちが増えることは、党の基盤を作る上で大変必要なことです。推薦、公認等は今のお話しよりも、もっと、もっと増える予定でございます。現状で5人ということはないだろう思います。とにかく数字から言えば、今後、相当な何倍もの数になると思います。それでできる限りやっていかなければならない。

Q.

小沢代表、山本代表二人でどこか街頭演説に立つ予定はあるか。

小沢一郎 代表

A.

 街頭演説ということになるかも知れない。ただ、それだけの、それこそ候補者がいないと。自民党の候補を応援するわけにいかんのだから。例えば、そういう野党、与党の対決というような形になりやすいのは、大きな首長選挙とかだろうと思います。
 あと、市町村会議員、都道府県会議員もそうだけれども、2人で揃ってやってくれって人もあれば、どっちか1人をお前はいいと言う人もあるかも知れない。それはそれでお互いにグループの仲間を応援するということになるだろうと思います。

 

自民党二階総務会長について

Q.

自民党の二階総務会長が議員外交で2月に韓国訪問など、自民党内で存在感を強めていると言われるが、二階さんの活動に対してどう受け止めるか。

小沢一郎 代表

A.

 私は他人の評価はしません。健闘を祈ります。